ネパールの農村ではヤギ、牛、鶏等何らかの家畜を飼育しています。特に牛は、ミルクが毎日の貴重な現金収入源の一つになり、ミルクの質や収量を上げることで収入が安定します。事業では、牛の飼育環境の改善や寄生虫検査など健康に関する指導や、牧草の改良、人工授精の支援等を実施しています。 

コンクリートで床を固め、少し傾斜をつけて後ろに溝を堀り、牛の尿を集めやすくします。こうして集めた牛の尿は、肥料として野菜栽培に使用できます。餌層もコンクリートで作り、餌を食べ易い高さにしました。風通しや採光をよくするなど家畜にとって衛生的な環境になるような改善をしています。村の家屋では1階が家畜小屋になっている場合もありますが、それぞれの家屋に合った改良を考えています。

家畜の病気の予防や軽い病気の手当の方法、良質な牧草の紹介など、家畜飼育の管理全般にかかる内容や、衛生的な家畜小屋の改良、ミルクの衛生管理などの研修を実施しています。

 2010年、カブレ郡アナイコット村に完成。村人たちが毎朝ミルクをセンターに運んできます。検査を受けたミルクは冷蔵貯蔵され、幹線道路沿いにある冷蔵センターまで輸送されます。低温管理されることにより、品質が保たれるようになりました。